長居療法院なごみ

岡山の桃太郎さん (右上腕の痛みと痺れ)

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心に残った患者様との思い出

岡山の桃太郎さん (右上腕の痛みと痺れ)

二〇一七年の六月、自転車で大阪市内を移動中に転倒。右肩甲骨周辺を強打してしまう。今まで、自転車でこんなひどい転び方をした事がなかったので、もう年なのかなと思わずため息をついてしまう。
でも、大した事はないと思っていたのですが、それからが大変。痛みで右肩が上がらなくなるし、寝ていて寝返りを打つのも一苦労。右上腕から右前腕、右手指の先まで痺れも出て来ました。
それでも日にち薬でそのうちに完治するだろうと思ってました。ひとまず、整骨院で筋肉をほぐしてもらえば少し楽になるかと考える。たまたま、民間の保険に加入していたので、整骨院で治療すれば一日三〇〇〇円の通院保障が出るので、ちょっとした日当稼ぎと言うご利益もあるので整骨院に通院して治療してもらうようにする。電気を当ててもらって、超音波の治療、最後にマッサージ。お決まりの整骨院での施術。仕事があるので、毎日は無理でしたが、二日に一回、二か月ほど通院しました。お陰で保険での補償金額は八万円と少し貰えるまで金額がいきましたが、肝心の痛みの方は全く取れませんでした。いや、逆に痺れはかえってひどくなったぐらい。一日中、右手が痺れている状態になってしまいました。

簡単な筋肉の捻挫程度なら、整骨院でほぐしてもらえば治癒力で自然に完治しますが、今回はどうにもそう簡単なものではないらしい。単なる打撲ではなくて、神経の方に問題が生じてしまったような気がする。
保険のお金の方はある程度貯まったので、整骨院の治療は一応切り上げて、整形外科で治療してもらうようにする。問診、触診、レントゲン撮影。
「打撲の衝撃で痛みと痺れが出ているのでしょう。詳しくはわかりませんが、神経に何らかの障害を生じたのではないか。レントゲン映像では、頸椎の四番ぐらいにズレが見られる。」との医師の回答。
とにかく、詳しく検査したいのでMRIを撮って来てもらいたいとの要請。その画像を見て判断したい。その後は、首を牽引して、リハビリをして治療していこうとの見解でした。
なぜ、首を牽引するのかわからない。頸椎のズレから来ているからか。無痛ゆらしの施術をしている経験から、首を牽引したぐらいで腕の痺れと痛みが取れるとはとうてい思えない。

その時、思い付いたのが、無痛ゆらし療法で治してもらう事。自分が無痛ゆらし療法で大勢の痛みのある人たちの痛みを取り除いて来たのに、なぜ、自分自身が痛みが出て来た時に、無痛ゆらし療法で施術してもらおうかとすぐに思い浮かばなかったのか?不思議です。ただ、その時は無痛ゆらし療法の施術から一時離れていましたので、今更と言う感じが強かったのと、また、自転車でコケたぐらい、すぐに治癒するだろうと言う油断もありました。
考えた末に岡山在住のN先生に電話を入れました。
受話器の向こうから、N先生とても仰天したトーンで一声。
「えっ!わたしが栗原先生を診るのですか。」
「お願いします。痛みと痺れでどうにもならない。幾ら無痛ゆらし療法がすごくても自分で自分を施術出来ませんから。」
実際、その時が一番ひどかった。痛みで右腕は上がらないし、右背部に激痛が走り、肩の付け根から指先まで痺れてました。
よく患者さんがあまりの痛さでどうにもならない。でも、手術するのは嫌。「『ワラを掴む思い』で来院しました。」と言われる方が大勢おりましたが、まさにそんな心境。自分に痛みが出て、患者さんの気持ちがさらにわかりました。
週末の土曜日に訪問して診てもらえるようにアポを取る。
当日、痛い右腕を摩りながら、新大阪から新幹線に乗車する。
車中、コーヒーを飲みながら、あれこれと思いを巡らす。その思いが楽しく膨らんで行きました。
無痛ゆらし療法でこの痛みと痺れが取れるのかどうか。N先生はどんな施術をするのか、ワクワクしました。と言うより、早く、この痛みを取って欲しいと言うのが本音でしたが。
N先生の治療院、今までに何回か訪問していたのでかって知ったる道のり。岡山駅から一〇分以内の大変便利な場所にあります。
N先生、どっしりした体躯、気は優しくて力持ち、岡山の桃太郎さん。きびだんご (甘い物) が大好き。患者さんや、無痛ゆらし療法を勉強しに来た生徒さんに、いつも甘い物をご馳走しております。
さて、しっかりとした問診の後に、施術開始。基本は同じでも、施術の流れは、少し自分のやり方とは異なっていました。なるほど、こういう攻め方もあるのかと大変勉強になりました。
施術中、N先生、自信気に一言。
「くりはら先生、五回ぐらい施術すれば痛みと痺れ取れますよ。」
五回ぐらいで取れるなら嬉しい話だ。わたしなら果たして五回ぐらいで取れると口に出せるか。ふと、自問自答してしまいました。
施術後、痺れは全く取れていませんでした。でも、背中の痛みが引いたような、右腕が楽に上がるようになった気がしました。痺れは一回の施術で取れる訳ない。ただ、痛みが楽になったのはありがたかったです。これは意外と早く治癒するのではないかと予感めいたものが閃きました。
「また、翌週の土曜日に施術お願い。」と予約を取ってその日はお暇する。
帰りの新幹線の中で缶ビールを飲む。この一杯が最高のやすらぎ。その時は特に美味しかった。
それから一週間。痺れは相変わらず残ってましたが、痛みが大分楽になりました。とにかく寝返りが出来るようになったのが良かったです。さすが無痛ゆらし療法、さすがN先生です。間違いなく、無痛ゆらし療法でこの症状は回復すると確信しました。
予約していたMRI検査をキャンセル。無痛ゆらし療法の見解では、自転車で転倒して強い衝撃によって、筋肉が炎症を起こしたのと、神経に支障が生じたのでしょう。その理由が無痛ゆらし療法の施術で判明した以上、高いお金を払ってMRIの検査をしても仕方がない。後は炎症を取って上げて、ずれた神経を元の位置に戻して上げれば良い。内臓的疾患でなければ何ら問題はない。
翌週、再び、新幹線に乗って岡山に向かう。天気の良い日でした。蒸し暑い夏の日差しも和らいで来ており、肩を靡く風がすがすがしく気持ちが良い。秋の訪れを感じられる一日。
車内でいつものようにコーヒーを注文。香が優しく鼻孔を包み込む。ちょっとした旅に出るワクワクした雰囲気。症状がその日の施術でどう変化して行くのか想像するのも楽しい。N先生との会話のやりとりも勉強になる。

二回目の施術。今までの自分自身の施術して来た経験から、今回の施術で痛みはもちろん、痺れもある程度取れると推測出来ていたので、興味はN先生が数ある無痛ゆらし療法の技の中からどの手技を選択してどのように治療を進行して行くか。自分自身の施術とはどのように違うのか。
施術後、痛みはほとんど消えて、痺れの方も多少残ってはいるものの以前ほどではありませんでした。N先生の施術の巧みさにも大変勉強になりました。
大阪から岡山までは遠いので、次回の施術は二、三日様子を見て予約を入れると言う事になる。帰りの新幹線の中で、痛みが消えてしっかりと熟睡できる。本当、三か月ぶりぐらいで痛みのないやすらぎ。一体、今までの痛みの継続は何だったのか。
『今までの痛みは何だったのか。』この言い回しは以前に何度も自分が診て来た患者さんからのメッセージ。今、現実に自分自身が体験しました。何だったのでしょうか?あの激痛と痺れは!

天王寺療法院やすらぎを閉鎖して以来、しばらく無痛ゆらし療法から遠ざかっておりました。この治療の件以来、再び、無痛ゆらし療法への愛着が再彷彿して来ました。また、時を同じくして、栗原先生を捜しているという問い合わせが幾つかありました。何とか、無痛ゆらし療法で施術してもらえないかとの要望です。不思議な巡り合わせです。今は施術所は引き上げてしまいましたので、往診ならとの返答。それでも良いとの事で、往診で無痛ゆらし療法の施術を再開することにしました。それにしても、こんな素晴らしい治療法、一時的にも休んでしまっていたのはもったいなかったと後悔しております。
思えば自転車でひっくり返らなければ痛みと痺れに襲われる事はなく、N先生の診療所で施術を受ける事はなかった。さもなければ無痛ゆらし療法をもう一度やって見ようと言う気は起きなかったので、痛かったけれど何か神のお告げのような気がしました。

N先生大変お世話になりました。ありがとうございます。これからも無痛ゆらし療法と言う魔法の治療法と、ご自身の卓越した手腕で、大勢の痛みで苦しんでいる人たちの疼痛を取り除いて上げて下さい。
N先生、きびだんご (甘い物) が大好き。あまり食べ過ぎて、人の痛みを楽にして上げるだけではなく、ご自身も血糖値の上昇に気を付けて下さい。

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